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2016年01月27日

アイコム IC-7300 新製品説明会in福岡 中編

JA6WBR 宮崎です。

※次回後編と書いておりましたが、中編になってしまいました。

承前。前回はアイコムの新製品説明会の話の前に、近年の無線機についてカタログにあらわれる数値の変遷についてざっくり説明しました。

大電力の近接周波数に対して、どれだけ妨害に強いか(ブロックできるか)を示す値として、アイコム IC-7800以降は各メーカーともIP3(3次インターセプトポイント)の数値を重視してカタログ上で競い合っていました、というところまででした。

さて、近接妨害対策として、ここ近年大流行したのが、「狭帯域ルーフィングフィルタ」です。スーパーヘテロダイン受信機における、第1局発後の中間周波用(IF)フィルタを指す言葉ではありますが、それまでは「ルーフィングフィルタ」などと注目されることは久しくなかったと思います(狭帯域IFフィルタがなかったわけではありません)。

2007年に米国のエレクラフト社から発表された「K3」は、オプションで狭帯域IFフィルタを装備することができ、また本体の小型可搬性も相まって、現在に至るまで各種ペディションの主力機として活躍している、まさに一世を風靡した無線機です。

それまで、近年の高級機はトリプルスーパーヘテロダイン(アップコンバージョン)方式を採用し、第1IFの周波数は高めでした。たとえば、アイコムIC-756PRO3では64.455MHz、ヤエスFTDX9000は40.455MHz、ケンウッドTS-950SDXは73.05MHzのようにです。

アイコムは、IC-7800を発表したときに、IFの段数を減らしたダブルスーパーヘテロダイン方式を採用しました。段数の低減による低雑音化を狙ったものですが、第1IF周波数は64.455MHzと変更はありませんでした。

さて、クリスタルフィルタの帯域と周波数は関係があって、高い周波数のフィルタを狭帯域化するのは大変です。歩留まり(コスト)の点と、通過帯域の周波数特性の問題です。一般に低い周波数用のフィルタの方が安く、周波数特性のよいものが作れるそうです。

では、狭帯域のフィルタを第1IFに採用するには、第1IFの周波数を下げちゃえばいいじゃんということで、かつて採用されていた「ダウンコンバージョン」が再び現れたのがエレクラフトK3でした。ダブルスーパーヘテロダイン方式を採用し、ダウンコンバージョンで第1IF周波数は8.215MHzです。

アップコンバージョンとダウンコンバージョンの利点、特徴についてはこちらに詳しく書かれているので、そちらをご覧くださいということで割愛します。

国内メーカーでは、2010年にまずKENWOODがTS-590で11.374MHzを採用しました。ただし、21MHzの6kHzフィルタ使用時から上の周波数は73.095MHzのトリプルスーパーヘテロダインを採用したハイブリッド方式でした。上記引用ページに書いてある理由でトリプルが有利(コスト的にも)だったわけですね。

その後、最高級機TS-990登場時には、HF/50MHzとも8.248MHzの第1IF周波数を採用したフルダブルスーパーヘテロダイン方式を採用しています。
ヤエスもほぼ同時期に実質的な最高級機であるFTDX5000を発表し、9.000MHzを採用しました。

どちらも、270Hz(KENWOOD)、300Hz(ヤエス)と、超狭帯域の第1IFフィルタを搭載したもので、特にCWでの近接妨害ブロックに優れた性能を示しているのはご存じのとおりです。

一方、アイコムのIC-7850(IC-7851)は、64.455MHzの第1IF周波数がネックとなりましたが、それでも1.2kHzのフィルタを採用して2014年末に発表されました。ルーフィングフィルタの狭帯域化こそが近接妨害に有効、という風潮のなか、1.2kHzのフィルタというのはいかにも時代遅れの印象がありました。が、ここでアイコムは新たな評価基準である、「RMDR特性」と、それを実現するための技術的な改善点、指標である「基準周波数発振器(LO)のピュアリティ」を掲げます

ああ、やっとここまで来ました。

ここから先が、おそらくこれからの各メーカーの競争ポイントになり得るであろう、RMDR特性の話になります。が、本日はここまで。次回は具体的な数値を挙げつつ、IC-7300の数値的特性の話に移れるかと思います。

では、また次回に。

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